オリゴ糖とは?

オリゴ糖の構成と基本的な性質
オリゴ糖の効果
オリゴ糖の種類
オリゴ糖の効果的な摂り方

 

この記事の監修医師

一般内科医 成田亜希子先生
保健科学院での研修経験もあり、感染症や健康問題にも詳しい。
医学部卒業後、僻地で内科医として勤務。

 

育児中のため、医療記事の執筆や監修業務に携わっている。


 

近年その健康効果に注目が集まっているオリゴ糖ですが、
実際にオリゴ糖とは一体何者なのかを理解している方はそれほど多くありません。
しかもオリゴ糖に種類があり、整腸作用以外の効果も有している事をご存知の方は、さらに少なくなってきます。

 

実はオリゴ糖には様々な種類が存在し、種類が違えば甘味や効果まで変わってくるのです。
今回は、オリゴ糖について、基本情報とどんな種類が存在するのか、
どのような効果を持っているのかについて詳しくご説明いたします。

 

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オリゴ糖の構成と基本的な性質


オリゴ糖のオリゴとは「少ない」という意味を表しており、オリゴ糖は別名少糖類とも言われている糖質の一種です。

 

糖には他にブドウ糖や果糖などの単糖類
デンプンや食物繊維であるセルロースなどの多糖類が存在しており、
オリゴ糖はまさに単糖類と多糖類の中間的な物質であると言えます。

 

オリゴ糖は、単糖類であるブドウ糖や果糖が2個〜数個結合して構成されています。

 

 

糖質の摂取で気をつけなければならないのが、血糖値の上昇です。

 

単糖類

すぐに消化吸収されてしまう単糖類は、血糖値を急上昇させ、
糖尿病になる危険があります。

 

オリゴ糖

一方で、オリゴ糖は人体にオリゴ糖を分解するための酵素がないため、
胃や小腸で分解されず、そのまま大腸に届けられるという性質を持っています。

 

この性質こそがオリゴ糖の健康効果を支える重要な土台となっているんですよ。

 

オリゴ糖は低カロリーの優れた甘味料

そして、オリゴ糖の性質で忘れてはならないのが、カロリーの低さです。

 

一般的な甘味料である砂糖は1gあたり約4kcalあり、
100g換算では400kcalとご飯やパンとほぼ同等のカロリーを有しています。
一方でオリゴ糖は通常1gあたり約2kcalとなっています。

 

つまり、オリゴ糖のカロリーはなんと砂糖の半分なのです。

 

しかも、種類によりますが、甘みは砂糖の70%あるオリゴ糖も存在しています。
つまり、砂糖をオリゴ糖に置き換えるだけで、甘味を失う事なく、カロリー摂取を半分に控える事が実現できるのです。


オリゴ糖の作り方と応用

オリゴ糖は自然界にも存在しますが、商品化されているオリゴ糖のほとんどは原料を元に作られています。
作り方を簡単に説明すると、まず原料が前処理され、その上澄みをろ過し、脱色脱塩した物を濃縮すれば完成します。

 

このように作られる事で熱にも酸にも分解されない強いオリゴ糖ができ、幅広い用途で使用する事が可能になります。
熱や酸に分解されないため、ガムや菓子類の健康的な甘味料として用いる事ができ、
家庭でもコーヒーに入れたり、料理に使用したりと健康効果を維持したまま、多様な使い方ができるのです。


プレバイオティクスとしてのオリゴ糖の性質

腸内環境へのアプローチ方法として現在では、「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」の2種類が存在します。

 

プロバイオティクス

プロバイオティクスとは、善玉菌の代表である乳酸菌やビフィズス菌を
生きたまま腸内まで届け、腸内の善玉菌の量を増やそうとする方法です。

 

この方法では、善玉菌の量を直接増やせるというメリットがある一方で、
摂取した善玉菌は定着する事が難しく、効果が一時的であるというデメリットも存在します。

 

プレバイオティクス

もう一つの方法であるプレバイオティクスは、
腸内にすでに住み着いている善玉菌を元気にして増やそうという方法です。
具体的には、腸内に定着している善玉菌のエサを摂取して常在菌を活性化させます。

 

オリゴ糖はまさにプレバイオティクスとして腸内の善玉菌を増やす機能を持っているのです。

 

日本ではプロバイオティクスが広まっていますが、ヨーロッパ諸国では人体にすでに定着している善玉菌を増やせるプレバイオティクスが高く支持されているんですよ。

 

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オリゴ糖の効果

オリゴ糖の効果として有名なのが、特定保健用食品の表示許可が出されている
「お腹の調子を整える」効果です。

 

実はこの整腸作用以外にも、非常に多岐に渡る健康効果をオリゴ糖は有しているんですよ。人の腸内にはおよそ100種類100兆個もの腸内細菌が住み着いており、これらは人体に悪い影響を及ぼす悪玉菌と人体に良い影響を及ぼす善玉菌、中間的な性質を持ち優勢な方の味方になる日和見菌の3種類に分けられます。

 

悪玉菌と善玉菌は常に勢力争いをしており、どちらが優勢になっているかで消化や排便活動、腸の動きや免疫力が大きく左右されます。様々な角度から健康を維持するためには、腸内を善玉菌優勢の状態にする必要があるのです。

 

善玉菌を増やすのに大活躍するのが、オリゴ糖です。
オリゴ糖は善玉菌のエサになり、善玉菌が活動しやすい環境作りに貢献するんですよ。
オリゴ糖の具体的な効果は以下の通りとなります。


 

便秘の改善

オリゴ糖が消化吸収されず大腸まで届くと善玉菌のエサになります。

 

オリゴ糖を食べた善玉菌は乳酸や酢酸を生成し、腸内を酸性の環境に変化させます。すると、酸に弱い悪玉菌の勢力が衰え、日和見菌が善玉菌の味方に加勢するようになり、日和見菌もまた酪酸などの酸性物質を生成するようになります。
すると酸によって腸壁が刺激され、腸の蠕動運動が活発になります。

 

 

また、腸は酸を異物として認識し、体外に排出しようとしたり水分を腸内に集めて酸を希釈しようとします。
その結果、便に多くの水分が含まれ、活発になった腸の運動によって便秘が解消されるのです。


大腸ガンや直腸ガンの予防

日本人の死亡原因の第1位となっているのが、ガンです。
その中でも大腸ガンや直腸ガンは近年増加傾向にあります。

 

これらのガンの原因となっているのが、悪玉菌が生成する腐敗物質です。
腐敗物質が大腸や直腸の壁を傷つけて、ガンが生じるのです。

 

オリゴ糖は善玉菌優位の腸内環境を作り上げる事で、ガンの原因となる腐敗物質の生成を抑制する効果があるのです。

 

実際に東北大学のマウスを用いた研究からもビフィズス菌が増える事で著しくガン細胞の増加を抑制するという報告もされています。


生活習慣病の予防・改善

心臓病や糖尿病など生活習慣病の大きな原因となっているのが、メタボリックシンドロームです。
メタボリックシンドロームが恐ろしいのは、血糖値の上昇が体脂肪の増加を促し、体脂肪の増加が血糖値を引き上げるという負のスパイラルを引き起こすという点です。
生活習慣病を予防・改善するためには、血糖値の上昇を抑制する事がとても大切なのです。

 

オリゴ糖は、胃や腸で消化吸収されないため、摂取しても血糖値が急上昇しません。
つまり、血糖値を上昇させる砂糖をオリゴ糖に置き換える事で、生活習慣病を予防・改善する事ができるのです。


虫歯の予防

オリゴ糖は元々虫歯を作りにくくするための甘味料として開発された歴史を持っています。
オリゴ糖の一種であるパラチノースはなんと虫歯を作らない甘味料として消費者庁からトクホの表示が許可されているんですよ。

 

パラチノース以外にも、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ラクチュロース、グルコシルスクロースは虫歯を作りにくいオリゴ糖として認知されています。


免疫力の向上

腸は人体で最大の免疫器官とも言われています。
そのため、腸内環境の悪化は免疫力にも大きなダメージとなります。
また、ビフィズス菌自体に免疫力を高める作用がある事も報告されています。

 

オリゴ糖を摂取する事で、腸内にビフィズス菌が増え、その結果として免疫力が向上するのです。
また、免疫力が向上するだけではなく、善玉菌優勢の腸内では免疫の調整もバランスよくなります。
つまり免疫が異常反応を起こしている、花粉症などのアレルギー症状を改善する効果も得られるのです。


 

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オリゴ糖の種類

 

オリゴ糖には、「乳糖・砂糖・デンプン」の3つの原料と酵素の働きによって作られる物と
「大豆・綿実殻・てんさい」の3つの天然原料から作られる物の大きく分けて2種類存在します。

  • 乳糖・砂糖・デンプン
  • 大豆・綿実殻・てんさい

これらの原料を組み合わせる事で様々な特徴を持ったオリゴ糖が生成されているんですよ。
オリゴ糖の種類と原料、特徴については以下の表にまとめました。

 

オリゴ糖 原料 甘みの強さ 特徴 天然に含まれる物
ガラクトオリゴ糖 乳糖 爽やかな甘み 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている、 母乳に多く含まれており腸内細菌となじみが良い 母乳、牛の初乳
乳果オリゴ糖(ラクトスクロース) 乳糖、砂糖 オリゴ糖で最も強い甘み(砂糖の7割程度) 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている、 オリゴ糖の中で砂糖の風味に一番近い 発酵ヨーグルト
フラクトオリゴ糖 砂糖 淡い甘み 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている アスパラガス、ニンニク、ごぼう、玉ねぎ、バナナ、はちみつ
パラチノース 砂糖 砂糖に近い甘み 「虫歯の原因になりにくい食品」としてトクホ表示が認可されている はちみつ、さとうきび
グリコシルオリゴ糖 砂糖、でんぷん あっさりとした甘み 虫歯を作りにくい  
イソマルトオリゴ糖 でんぷん コクのあるまろやかな甘み 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている、カロリーは高め はちみつ、みそ、しょうゆ、日本酒
天然原料で出来ている物 原料 甘みの強さ 特徴 天然に含まれる物
大豆オリゴ糖 大豆 砂糖に近い甘み(砂糖の7割程度) 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている 大豆
キシロオリゴ糖 綿実殻 砂糖の半分以下の甘み 「お腹の調子を整える栄養素」としてトクホ表示が認可されている、カルシウムの吸収を促進する とうもろこし、たけのこ
てんさいオリゴ糖(ラフィノース) てんさい 砂糖の1/5の爽やかな甘み オリゴ糖の中で最も早くビフィズス菌のエサとなる てんさい

 

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オリゴ糖は複数摂取が効果的

 

オリゴ糖には、様々な種類が存在する事が分かりましたが、よりオリゴ糖の健康効果を得たいのであれば、
オリゴ糖は単一ではなく複数の種類を摂取する事が望ましいと報告されています。

 

 

腸内には、ビフィズス菌だけで10種類以上も存在します。
善玉菌の種類があるだけ、菌の好みや特性も様々だと言えます。

 

つまり、同じ善玉菌でも、菌によっては乳果オリゴ糖を好むものもいれば、
キシロオリゴ糖を好むもの、ラフィノースオリゴ糖を好むものがいれば、
ガラクトオリゴ糖を好むものと好みがさまざまなのです。

 

腸に住み着いている善玉菌全体を元気にするためには、複数のオリゴ糖を摂取して
出来るだけたくさんの種類の善玉菌のエサになる事が大切なんですよ。

 

実際に、ビフィズス菌とオリゴ糖の相性を科学的に検証して、
最適な比率でオリゴ糖をブレンドした物も商品化されているので、利用するとよいでしょう。

 

最後に

今回ご紹介した通り、オリゴ糖は善玉菌優勢の腸内環境を作り上げる事で、便秘の改善からアレルギー症状の緩和、ガンの予防まで幅広い効果を人体にもたらしてくれます。

 

それだけではなく、胃や腸で消化吸収されないという性質を持っている事で
生活習慣病の予防・改善にまで効果を発揮してくれます。
様々な種類が存在するオリゴ糖の特性をしっかり理解して、賢く日常生活に取り入れてくださいね。


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